2015 年 25 巻 3 号 p. 325-326
慢性呼吸器疾患におけるintegrated care (統合されたケア)は,「慢性呼吸器疾患を持つ患者が,日常生活と健康状態を最適化すること,地域での独立した活動能力を維持することを目的とした,患者を中心とした組織された医療サービスである」.その達成のためには,呼吸ケアにかかわるスタッフの育成が不可欠である.日本呼吸ケア・リハビリテーション学会では,呼吸ケアにかかわるすべての医療スタッフが,呼吸障害を有する患者・家族に対し,切れ目ない支援をチーム医療のなかで実践できるように,さらに水準の高い呼吸ケアを実践する能力を育成するために,呼吸ケア指導士認定制度を2013年からスタートした.本認定制度は,本資格を取得するプロセスを通じて,呼吸ケアに関わるすべての職種が,急性期から慢性期までのシームレスな呼吸ケアのスキルを取得し,呼吸ケアにかかわるスタッフのレベルを高めることを目的としている.