日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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総説
呼吸不全の病態生理
一和多 俊男
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ジャーナル オープンアクセス

2016 年 26 巻 2 号 p. 158-162

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抄録

呼吸不全とは,呼吸器系障害により低酸素血症(PaO2≦60 Torr)をきたし,また,時に高二酸化炭素血症(PaCO2>45 Torr)をともなう状態で,生体が正常な機能を営み得ない状態である.一方,呼吸不全を広い概念でとらえると,呼吸器障害による動脈血液ガスの異常に加えて,循環障害,酸素輸送障害や末梢組織での酸素利用障害による組織低酸素も含まれる.

呼吸不全は,発症形式により急性呼吸不全・慢性呼吸不全・慢性呼吸不全の急性増悪に分類される.また,病態によりⅠ型呼吸不全(低酸素性呼吸不全;PaO2≦60 Torr,PaCO2≦45 Torr)Ⅱ型呼吸不全(換気不全;PaO2≦60 Torr,PaCO2>45 Torr)に分類され,さらにⅡ型呼吸不全は,肺胞気動脈血酸素分圧較差(AaDO2)の正常な群と開大する群に分類される.一般にⅠ型呼吸不全は,Ⅱ型呼吸不全より予後不良である.

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© 2016 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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