2016 年 26 巻 2 号 p. 177-180
2015年2月に約8年ぶりにNPPV(非侵襲的陽圧換気療法)ガイドライン改訂第2版が出版された.総論においてNPPVと鎮静剤使用,医療安全,災害時の対応,感染対策の項が,各論においても周術期のNPPV,終末期,do not intubate,悪性腫瘍,高齢者,小児の項が加えられた.慢性呼吸不全においてもリハビリテーションが加えられた.各論部分は全てクリニカルクエッション(clinical question: CQ)に答える形で編集された.第1版出版から第2版作成までの期間に,ガイドライン作成はMindsに準拠されることが一般的となり,本ガイドラインもその方向で取り組んだ.各論は日本呼吸器学会誌,Respiratory Investigationにて公開されている.第1版に比較して推奨度が変更された箇所があるばかりでなく,high flow system,ASVに関する新たな報告も行われ,すでに早期の改訂が望まれる領域も出現している.