日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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受賞報告
肺切除術周術期に多職種チーム体制で行う進化型術後回復促進プログラム(Advanced ERAS protocol)の臨床的有効性に関する研究
原田 洋明
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2017 年 27 巻 1 号 p. 22-26

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抄録

外科手術後の合併症予防を目的に,主に消化器外科領域でEnhanced Recovery After Surgery(ERAS)をはじめとする術後回復促進プログラムが広く適用されるようになっている.当院ではERASに加えて呼吸器手術の特性を考慮し,肺切除予定患者に対して術前待機期間に多職種チーム体制による包括的呼吸リハビリテーションを実施してきた.短期間で効果をあげるべく可及的高強度での理学療法と,分岐鎖アミノ酸と漢方薬投与を行う強化栄養療法がその根幹である.また呼吸器外科手術では,腹筋群や消化管への影響が少ないことから,術後4時間経過後に,離床と経口摂取を開始し,術後の回復促進につなげる取り組みも行っている.

われわれはこれらを進化型術後回復促進プログラム(Advanced ERAS protocol)と称し,多職種チーム体制にて実施しており,その臨床的有効性について検証・報告を行ってきた.

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© 2017 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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