日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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研究報告
慢性閉塞性肺疾患や気管支喘息の患者に対する吸入指導および多職種連携の実態調査
前田 朝陽不動 政代長井 宏文東浜 由記斉藤 利英加藤 諒北村 佳子紺家 千津子
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2019 年 28 巻 2 号 p. 354-360

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抄録

【目的】本研究の目的は,慢性閉塞性肺疾患や気管支喘息の患者への当院の吸入指導と多職種連携の実態を明らかにすることである.

【方法】当院で吸入指導に関わった経験のある医師,薬剤師,看護師を対象に吸入指導に関する質問紙調査を行った.

【結果】142名に質問紙を配布し,有効回答数は115名で有効回答率は80.9%であった.実施している吸入指導内容で最も多かったのは,医師では「病態説明」86.6%,薬剤師では「吸入手技・動作」100.0%,看護師では「吸入手技・動作」93.3%であった.多職種連携上の課題として,医師と薬剤師からは「役割が明確でない」,看護師からは「指導マニュアルがない」があった.

【考察】本研究結果から,吸入指導内容が,職種間で重複していることが明らかとなったことより,各職種の役割と具体的な指導内容を明確にする必要性が示唆された.

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© 2019 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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