日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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会長講演
非侵襲的および簡便に生体情報を得る機器の開発を目指して
藤本 圭作
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2020 年 29 巻 1 号 p. 1-6

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抄録

健康状態をモニタリングするための非侵襲的ウェアラブルの開発を産官学連携で行ってきた.脈波には多くの生体情報が含まれており,不整脈,呼吸数,自律神経活動の評価,循環不全の予兆,活動量の評価,ストレス管理,睡眠呼吸障害のスクリーニングなどの応用が報告されている.我々は,①脈波に重畳している呼吸成分から胸腔内圧変化を測定し,スパイロメータと組み合わせ,動肺コンプライアンスの測定,②脈波のゆらぎから自律神経活動を評価し,睡眠時無呼吸低呼吸の判定,睡眠の質の評価および睡眠構築の判定,③Fiber Bragg Grating(FBG)センサを用いた血圧,血糖値測定の試みについて解説する.また,膜型感圧センサを敷き詰めたシート型の機器を用いて,④無拘束タイプの睡眠時無呼吸症候群スクリーニング機器の開発および同機器を改良した在宅見守りシステムの開発を行ってきたので解説する.最後に医療者間のコミュニケーションツールについて紹介する.

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© 2020 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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