2020 年 29 巻 2 号 p. 334-340
【目的】歩数フィードバック(歩数FB)を併用した呼吸リハビリテーション(PR)が,重症COPD患者の身体活動量(PA)を向上させるか検討した.
【対象】PR未経験でかつ日常生活において強い呼吸困難と活動制限があるGOLD の病気分類III~IVの男性14例を対象とした.
【方法】本研究は介入前調査2週間の後,PRのみ,PR+歩数FBを各々8週間行い,セッション毎に評価した.主要評価は加速度センサー付歩数計による歩数と運動量で,副次評価は息切れ,運動耐容能,日常生活における役割の有無,生活範囲とした.
【結果】PRにてPA,息切れ,運動耐容能等が有意に改善した.これらは歩数FBをさらに追加することで向上した.
【考察】PRは身体機能の改善を介してPAを向上させ,歩数FBによる活動目標の設定はPAをさらに向上させたものと考えられた.