第28回呼吸ケアリハビリテーション学会のシンポジウム4の「睡眠呼吸障害治療の新展開」にて,5つの演題が発表された.一般社会の大型コホートにおける睡眠呼吸障害の疫学,中枢性睡眠時無呼吸治療の現状,CPAP療法における遠隔モニタリングシステムの導入,慢性呼吸不全患者の睡眠剤使用と血液ガスの問題,COPDの睡眠呼吸障害に対するハイフローとNPPV療法についてなど,近年の睡眠呼吸障害領域の諸問題について幅広く発表され,討議された.発表の多くが過去,現状の成績ばかりでなく,自施設での臨床研究に基づいての報告も入っており,非常に有意義な発表であり,明日からの臨床に役立つシンポジウムであったと考えられた.また,睡眠時無呼吸のみでなく,睡眠関連低換気障害も考慮しての呼吸管理が重要であることが認識されたシンポジウムであった.