【目的】在宅酸素療法を導入していない高齢慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者の,身体活動量(PA)に影響を及ぼす要因を検討する.
【方法】呼吸器内科外来に通院する高齢COPD患者を対象に,対象者の特性と呼吸困難(mMRC),PA,呼吸困難マネジメントを調査し分析した.
【結果】対象者49名,PAは5896(3500-9167)歩で,mMRCと負の相関,仕事の有に対して相関を認めた.重回帰分析では,mMRCが低値,1秒率が高値,呼吸困難マネジメント実行の合計点が高く,仕事ありは,高いPAと関連があった.
【考察】PAに影響を及ぼす要因として,mMRC,呼吸困難マネジメント,仕事が示された.在宅酸素療法を導入していない高齢COPD患者においては,活動につながる習慣を持ち,活動に応じた呼吸困難マネジメントの実行が,PAの向上と維持に重要であることが示唆された.