2022 年 30 巻 2 号 p. 239-242
重症心身障害児では無気肺を合併することが多く,慢性化した無気肺は呼吸器感染症を繰り返す要因となり重症児の生活の質に大きな影響を及ぼす.今回慢性無気肺を有する重症児に対し肺内パーカッションベンチレーターや徒手介助併用の機械による咳介助を実施したが,無気肺の改善は認めず呼吸器感染症を繰り返していた.IPV中のPEEP管理を見直し,PEEPバルブを併用したIPVや呼吸ケアの変更等により無気肺の改善など呼吸状態に変化を認めた.今回経験した重症児の経過を報告する.