【目的】高齢男性虚血性心疾患(CAD)における慢性閉塞性肺疾患(COPD)併存とフレイルの関連について検討する.
【方法】心臓リハビリテーション外来を受診した65歳以上の男性CAD患者99例を対象とした.対象をプレフレイル・フレイル群とロバスト群の2群に分類し,2群間の臨床的背景因子を比較した.また,プレフレイル・フレイルの有無を従属変数,2群間で有意差を認めた項目を独立変数とし多重ロジスティック回帰分析を行った.
【結果】多変量解析の結果,年齢(OR: 1.12,p<0.05),運動習慣(OR: 0.14,p<0.01),COPD併存(OR: 3.31,p<0.05)が独立して抽出された.
【結語】高齢男性CAD患者におけるCOPD併存は,フレイルの独立した関連因子であり,COPD併存例は積極的にフレイルの評価を実施すべきである.