2023 年 32 巻 1 号 p. 50-57
【目的】重症COVID-19患者に対する理学療法の実情を明らかにすること.
【方法】対象は重症COVID-19患者に対し理学療法を直接介入で実施している理学療法士とした.方法はインターネットによるアンケートサイトを用いたアンケート調査とし,直接介入の詳細,リハビリテーション他職種の実情,転帰,精神的ストレスなどを調査した.
【結果】74.4%の施設が理学療法を直接介入で実施しており,最も多くの施設で実施されているのは腹臥位療法を含む体位管理・ポジショニングであった.また最も多い転帰先は53.6%で自宅退院であった.直接介入している理学療法士は57.1%で何らかの精神的ストレスを感じていた.
【結論】COVID-19が国内で発症し1年以上が経過し,多くの施設で直接介入による理学療法を実施していた.