慢性閉塞性肺疾患の治療ガイドラインや特発性間質性肺炎の診断と治療の手引きでは,呼吸リハビリテーションを行うことが推奨されている.呼吸筋トレーニングは呼吸練習や持久力トレーニングと同様に,呼吸リハビリテーションプログラムの一つに位置付けられている.呼吸器疾患患者に対する呼吸筋トレーニングの効果をPros&Consのシンポジウムにおいて議論した.Pros&Consの議論するテーマを3つのquestionを中心に,Prosの立場で,Q1.慢性閉塞性肺疾患に対する呼吸筋トレーニングの効果は十分か? Q2.間質性肺疾患に対する呼吸筋トレーニングの効果は十分か? Q3.その他の呼吸器疾患に対する呼吸筋トレーニングの効果は十分か?についてポジティブなエビデンスを紹介した.