日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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シンポジウム
遠隔医療や治療アプリ(デジタル療法)を用いた新しい禁煙治療
阿河 光治佐竹 晃太
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2024 年 32 巻 2 号 p. 133-137

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抄録

外来の時間的制約や外来通院の間に生じる指導の空白期間が禁煙治療の課題であった.それらを解決するために「CureApp SC® ニコチン依存症治療アプリ及びCOチェッカー」が開発され,2020年に治療アプリとして日本で初めて保険適用となった.治療アプリを利用することで,外来通院の間でも個別化された行動療法ガイダンスを配信し,知識やセルフ・コントロールの手段を提供することができるようになった.また,コロナ禍で臨時特例措置として解禁された初診患者からのオンライン診療が恒久化され,2022年度診療報酬改定では情報通信機器を用いた場合の初診料と再診料が新設された.そのようにして新たな診療形態の1つとなった治療アプリ併用のオンライン禁煙外来に関するエビデンスに加え,治療アプリの普及に関する展望も本稿では概説する.

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© 2024 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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