日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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原著
在宅酸素療法導入後の満足度や生活の質に影響する因子に関する検討
―教育・指導上の配慮すべき点の把握を目的に―
有田 健一唯保 咲子
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1996 年 6 巻 2 号 p. 103-108

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抄録

在宅酸素療法(以下HOTと略す)患者47例を対象に,HOT導入後の満足度と生活の質の改善度についてアンケート調査を行った.その成績の検討からHOTの新規導入にあたっては,次のような諸点に配慮した教育・指導が必要と思われた.すなわちHOT導入後の満足度を高め生活の質を改善するためには,①HOT導入に伴う生活全般にわたる変化をできるだけ少なくすること,②自覚症状の乏しい症例にはHOTの必要性に関する教育が大切であり,HOTの導入はその理解を経て行われるべきであること,③自分に必要な医療としてHOTを前向きに受けとめる患者の理解が大切であること,④自発的な禁煙に向けて指導していくこと,が大切である.

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© 1996 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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