在宅酸素療法(以下HOTと略す)患者47例を対象に,HOT導入後の満足度と生活の質の改善度についてアンケート調査を行った.その成績の検討からHOTの新規導入にあたっては,次のような諸点に配慮した教育・指導が必要と思われた.すなわちHOT導入後の満足度を高め生活の質を改善するためには,①HOT導入に伴う生活全般にわたる変化をできるだけ少なくすること,②自覚症状の乏しい症例にはHOTの必要性に関する教育が大切であり,HOTの導入はその理解を経て行われるべきであること,③自分に必要な医療としてHOTを前向きに受けとめる患者の理解が大切であること,④自発的な禁煙に向けて指導していくこと,が大切である.