日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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特別寄稿
呼吸リハビリテーションの効果と今後の課題
宮川 哲夫
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2000 年 9 巻 4 号 p. 472-479

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抄録

運動療法を中心とした欧米の呼吸リハビリテーションでは,呼吸機能や動脈血ガスは改善しないが,呼吸筋機能,運動耐容能,HRQLは改善している.それに比べ,われわれの研究では,呼吸機能,動脈血ガス,呼吸筋機能,運動耐容能においても改善を認めた.その理由として,呼吸筋力,胸郭可動域の改善に伴う肺メカニクスの改善と,それに伴う運動耐容能の改善をあげることができる.また,呼吸リハビリテーションの効果は栄養状態に関連していることが示唆され,包括的呼吸リハビリテーションプログラムの中では呼吸理学療法,栄養療法が重要な構成要素であると思われ,わが国における呼吸リハビリテーションガイドラインの確立が必要である.

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© 2000 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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