論文ID: 23-26
今回、特発性肺線維症をベースとした慢性呼吸不全のために在宅酸素療法と呼吸リハビリテーションが導入されている生活期にある症例に対して、生活行為向上マネジメント(Management tool for daily life performance;MTDLP)を用いての作業療法を行った。本症例は地域生活にて身体機能・活動量・QOLが低下していた。そこでMTDLPを導入して本症例の希望する“観光列車への乗車”を目標に据えてプログラムを作成し、多職種でアプローチを行った。その結果、身体機能・活動量・QOLの改善を認め、観光列車に乗車することができた。そして、目標を達成してMTDLPによる介入を終了した後も更に改善効果を認めた。MTDLPを用いて呼吸リハビリテーションのアクションプランを計画することは、身体機能・活動量・QOLを効率的に、かつ持続的に向上する可能性が示唆された。