2026 年 41 巻 1 号 p. 39-43
本稿は,M&AをKnowledge Transferすなわち「知の継承プロジェクト」と再定義し,その意義と課題を考察した。事業承継型と技術獲得型の実態を分析し,成功・失敗の要因を明らかにするとともに,筆者自身のバンダイ×ナムコPMI経験を通じ,文化摩擦を乗り越える人的融合の重要性を強調した。
また,星野リゾートによる老舗旅館承継,町工場の失敗事例,金型メーカーの成功事例を検討し,知の継承がいかに成果や失敗を左右するかを明らかにした。
さらに,M&A専門家がクロージングまでしか関与せず,真の統合作業を担える人材が不足しているという課題を提示し,PMI人材育成の必要性を提言する。