2026 年 41 巻 2 号 p. 150-156
本稿の目的は,著者2名とAIとの対話,および著者の一人(梅本)の先行研究に基づき,知識科学におけるAIの役割を明確にすることである。さらに,学際的な分野としての知識科学の将来展望を提示する。
まず,本稿を通じて頻繁に使われる概念「共創(Co-creation)」は,元シャープ副社長だった佐々木正氏が造語したこと,共創の本質は知識の共創と価値の共創であると論じる。次に,「知識グラフ」などのAI技術がナレッジマネジメントや学術研究に活用されており,知識科学に貢献していると評価する。最後に,知識グラフを活用し,隣接する学問分野の諸学会と連携・交流を促進することで,知識科学がより学際的な分野になり,AIは知識共創パートナーになるだけでなく,学際バウンドリー・スパナ―の役割をも担うだろうと論じる。