研究 技術 計画
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研究論文
企業研究者の技術知識の個人内多様性が発明の質に与える影響
徳橋 和将, 吉岡(小林) 徹, 牧 兼充
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2026 年 41 巻 2 号 p. 171-189

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抄録

影響力ある発明の創出には多様な技術知識の蓄積が重要とされる。先行研究では多様性の影響を発明,チーム,組織レベルで検証してきたが,個人については検討の余地が多い。本研究ではチームでの発明を前提としている企業内研究者を主な対象に,個人の技術知識の多様性とパフォーマンスの関係を実証的に検証した。特許データを基に,日本の電機業界の8企業グループの発明者32,319人の不均衡パネルデータを構築し,発明分野の多様度と発明の影響力の関係を測定した。

結果,筆頭発明者の技術知識の多様度が発明の影響力の代理指標である被引用数に正の影響を与えると分かった。また,被引用数上位に含まれる優れた発明の創出には,多様度を計る技術分類の粒度の違いで影響が変化し,35分類では正,大分類にあたる5分類では逆U字の影響となった。この結果からは,研究者が極めて優れた発明を創出するには過度に多様すぎず,例として大分類では2分野にまたがる技術分野を経験すると良いと解釈される。同時に単一分野に特化した場合にも優れた発明の創出確率は高まっていた。

一方で大分類での分析では,筆頭発明者の多様度が高い場合,単一分野に特化した場合の双方にて,被引用数が無い質の低い発明を増やす可能性も示された。よって,大分類では,研究者が複数の研究分野に従事した場合,また,単一の研究分野に特化した場合それぞれで,成果の分散が高まる傾向が確認された。

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2026 研究イノベーション学会
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