2008 年 24 巻 2 号 p. 18-26
排尿障害に対するケアの専門性の向上を目指し、排尿アセスメントの基本となる排尿日誌、排尿日誌の結果なら尿失禁タイプの予測や排尿障害をアセスメントできるツールを導入したシステムの構築を行った。本システムの検証を行った結果、詳細な排尿状態の把握によって、個別性のあるケアが可能となり、オムツの離脱、介護の軽減、生活意欲の向上、ADL拡大とつながった。また、家族や患者の希望をも取り入れた包括的な看護援助が可能となった。さらに観察によって得た情報が治療につながり、医師との連携が図られるなど看護師のアセスメント能力向上にもなり、システムの有効性が認められた。