日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2434-3056
Print ISSN : 1882-0115
症例報告
巨大地震が起こる可能性のある地域におけるストーマ保有者の災害対策の実態
吉田 和枝大川 恵美稲垣 磨奈美大山 泰代林 智世林 恵里森 美穂子川瀬 純子薮木 彩子大野 佳子祖父江 亜紀子前川 幸恵伊室 真利松原 明美中谷 多真希谷口 真理古川 久美子田中 千里高本 亜子
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2015 年 31 巻 2 号 p. 35-40

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抄録

 東日本大震災が起きて4年が経った今、巨大地震が起こると言われている東海地区にあるM県のストーマ保有者の災害対策および課題を明確にすることを目的にアンケート調査を行った。その結果、回収423名(回収率60.4%)であり、対象のストーマ保有者の装具の備蓄については、4割未満であった。また、患者会への入会が少ないこと、かかりつけ医療機関のストーマ外来の受診があるにも関わらず、災害に対しての準備と情報が少ないこと、災害時の装具の調達や装具交換について、トイレ事情などに不安を持っていることが明らかとなった。今後は、県内の皮膚・排泄ケア認定看護師や自治体とも連携してストーマ保有者に視覚に訴えるような情報提供をする必要があることが示唆された。

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© 2015 日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会
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