日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2434-3056
Print ISSN : 1882-0115
原著
日本における消化管ストーマの造設・閉鎖に関する実態調査
安藤 嘉子髙橋 新藤井 誠長谷川 寛木村 聡元山本 博之田嶋 哲也西口 幸雄掛地 吉弘宮田 浩章北川 雄光
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2024 年 40 巻 2 号 p. 46-61

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抄録

【背景・目的】日本では、ストーマ造設やストーマ閉鎖の実数は把握されていない。本研究の目的は、日本における消化管ストーマ造設・閉鎖の件数を把握するための調査を行うことである。

【方法】対象は、National Clinical Databaseに登録された特定の消化器外科手術を受けた患者である。対象となる術式は、日本消化器外科学会の策定した「消化器外科専門医共通項目」を用いて2013年から2018年に登録された手術である。

【結果】National Clinical Databaseによると、2013年1月1日から2018年12月31日までに、合計154,323件の消化管ストーマが造設された。術式別では、ストーマ造設術が78,723件、腹会陰式直腸切断術が39,653件、骨盤内臓全摘術が2,470件、ハルトマン手術が33,572件であった。ストーマ造設に対するストーマ閉鎖の比率は、70 歳未満の患者では年々増加していたが、それより高齢の患者では増加していなかった。概ね、結腸全摘術の35%、大腸全摘術の60%、低位前方切除術の20%がストーマ造設を伴っていた。調査期間中、直腸癌でストーマを造設した患者の数は徐々に増加し、ストーマを造設した患者の総数は高齢者ほど多くなっていた。

【結論】日本における消化管ストーマ造設件数は徐々に増加し、高齢者の割合が年々増加している。ストーマ造設の目的や術式は多様であり、超高齢社会である日本では今後も増加することが予想される。

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© 2024 日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会
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