抄録
ストーマサイトマーキング(以下、マーキング)に関して、本邦でクリーブランドの原則(以下、クリーブランド原則)や大村らによる原則(以下、大村原則)が普及しているが、既に米国ではクリーブランド原則は用いられていない。近年の外科的手技の進歩に伴う開腹、腹腔鏡下、ロボット支援下など多様な外科的アプローチに対応して、既存の皺や瘢痕に加えて、ポート創など新たに発生する創部瘢痕やそれに伴う皺などを術前から予測して、術後のストーマ管理に影響を及ぼす要素を考慮する必要がある。
本総説では、マーキングの歴史と米国および本邦における現状を概説し、クリーブランド原則と大村原則の相違点や課題を検討することで、マーキングに関して再考する。さらに、術後のストーマ装具選択のために考案されたストーマ・フィジカルアセスメントツールを術前から応用した筆者らの施設におけるマーキング方法を紹介する。また、面板サイズを基準として筆者らの施設で開発したマーキングディスクも紹介し、マーキングの実践的かつ客観的な評価について解説する。