主催: 日本デザイン学会
社会に目を向けると、さまざまなモノ(製品、サービス)が企画、開発され提供されている。それらは新しいアイデアを含んでデザインされている。今後、モノを社会に提供していくためには、今まで以上のスピードと斬新なアイデアを提供することが求められる。その新しいアイデアのもとになっているのはデザイナーの「発想」である。
人間の頭の中で行われている「発想」のメカニズムを解明することは困難であろう。だが、デザイナーが発想してきた過去の「足跡」を探ることは可能である。
本研究ではまず、学生による作品制作のプロセス(足跡)を調査し、そこから発想のクリックポイントを抽出した。その結果、さまざまなデザインワークの進度とステージに関係があることが分かった。それに基づき、新しいことを発想する根底でどういった内的葛藤や外的刺激などの「やりとり」がなされているのかを探り、初心者のデザイナーにとって効率的で効果的なデザイン手法を開発した。将来的には発想を支援するツールの開発を目的とする。