日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第52回研究発表大会
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デザイン発想におけるアナロジーの利用
インタフェースデザインにおける「仕掛け」のデザイン
*井上 順子鶴巻 史子小山内 靖美
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p. 15

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抄録

 デザインの発想において類推的思考の有効性は、発想法の研究で明らかにされている。本研究では、画面デザインにおけるアナロジーの使用について注目した。Webサイトのデザインプロセスのうち、サイト企画および画面デザインにおいて類推的思考を用い、サイトデザインにおけるアナロジーの有効性を検証した。デザインプロセスにおいて以下の異なるアナロジーの使用を検証した。[1]アイデアの発想手法としてのアナロジーの利用[2]画面デザインにおけるわかりやすさのためのアナロジーの利用アイデアの発想手法としてのアナロジーの利用は、デザイナーが発想の切り口を意図的に変更することに役立つといえる。また一方で、画面インタフェースに利用された「仕掛け」は、ユーザーに対して「直感的なわかりやすさ」を提供する。人間の持つ共通感覚を画面インタフェースに取り入れることで、「わかりやすさ」に近づくことができる。デザイナーにとって発想手法として、類推的思考を利用することが、新しい情報のかたちを発想するために有効だとわかった。

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© 2005 日本デザイン学会
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