抄録
本研究は中国におけるユニバーサルデザインに関する意識調査を中国の上海、北京、青島にて調査したものである。白モノ家電の代表として洗濯機、情報家電の代表として携帯電話を取り上げ、使いやすさに対する要望とUD製品評価を調査した。洗濯機は、高齢者・若年者の要望の差異がなくどちらも基本機能の充実を求めているのに対し、携帯電話は、高齢者の身体的負担や使用性重視など大きな要望の差異が見られた。また、中国企業にもインタビューをしたが、日本企業と連携をとっているハイアール社以外UDへの強い意識は見られなかった。今後中国は急激な高齢社会を迎え、UDへの強い対応が求められるだろう。