日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第53回研究発表大会
セッションID: P38
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影の表現を利用したインタラクティブコンテンツ
*佐藤 美穂若林 尚樹
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抄録
“影”は、我々の身の回に起こる物理現象である。また映画やアニメーションの表現手法の1つとして、影の非物理的な動きを利用した視覚的表現が、時刻や環境などの状況説明や、感情などの心理表現に多用されている。そこで本研究では、物理現象である影がアニメーションなどで利用される映像的表現を、再度実世界のインタラクティブコンテンツ上で表現するという試みを行い、従来の視覚的表現手法では困難であった、背景や状況を説明する上での、新たな表現手法としての影の表現の効果と役割について明らかにすることを目的とした。そこで映画・アニメーションなどを参考に、影の非物理的表現の調査と分類を試みた。さらにその分類結果を元に、インタラクティブインスタレーション作品を制作し、実際にユーザに体験してもらうことによって影の表現を利用したインタラクティブコンテンツの効果や特性の検討を行った。その結果、影のように日常にある何気ないものが変化することを利用した表現によって、今までにない情報を読み取り、考えることが可能となり、新たな情報伝達手法としての可能性が広がったのではないかと考えられる。
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© 2006 日本デザイン学会
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