抄録
車体軽量化のために,新車体骨格開発が求められている.しかしながら,開発初期の設計上流過程においては,設計変数や制約条件が不明確なため,従来の最適化法による骨格生成は難しい.本研究では,過去に提案された設計上流過程に適用可能な多様な解候補を導出するボトムアップ過程と導出された解候補を最適化するトップダウン過程の2つの過程を有する創発設計方法に基づいた創発設計システムを車体骨格生成に適用し,新車体骨格開発に向けた指針を示すことを目的とする.そのために,創発設計システムのボトムアップ過程においては生物の多様な形態形成に関わる発生特性である誘導と頂部支配を応用しており,車体骨格生成に対する入力パラメータである頂部支配について解析を行った.頂部は形状生成の傾向に特に支配的な影響を与える設計の基準点であり,その個数および位置の決定方法を示した.さらに,本システムによる解と従来解を比較することにより,本システムの新車体骨格開発の可能性を示した.