人間は年を取るとともに体が衰えていき、視覚も弱くなる一方である。例えば年寄りの場合、老眼、緑内障、飛蚊症、白内障などの視覚疾患に罹ると、視界が黄色だったり、目が翳んだりなる。そうなれば、人間の目が色彩に対する感覚も変わる〈葉美莉、2000〉。研究者は長い間自分のお爺さんと付き合う内に、年を取るにつれ、視覚情報処理も弱くなることに気づいた。そしてお爺さんも糖尿病の患者であり、加齢性白内障に罹りやすい年齢層に入っている。したがって本研究は主に加齢性白内障患者を対象にし、色彩識別実験を行い、一般人との色彩情報処理の差別を明らかにすることである。目的は下記の通りである。 (1)色彩識別実験は白内障手術前と手術後を二回分けて、加齢性白内障患者の色彩に対する視覚情報処理の差別を明らかにすること。 (2)デザインにおける色彩計画を行う際に、本研究の結果を参考に入れること。