日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第57回研究発表大会
セッションID: F09
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フィラデルフィア万国博覧会と日本人関係者
*坂本 久子
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抄録

フィラデルフィア万博(1876年)公式記録の中の「米國費府博覧會委員人名表」と「米國費府博覧會渡航人名表」に記載された人々の中から、経歴が分かり重要と思われる人物を取上げ、それらの人々のフィラデルフィア万博とのかかわりを考察した。それら人々とは、大久保利通、西郷従道、町田久成、田中芳男、徳川昭武、納富介次郎、松尾儀助である。明治政府の中枢にいた大久保利通をはじめ、多彩な人々であり、特に徳川昭武の起用は、旧徳川幕府の人脈も取入れて、この万国博覧会が単なる物品の展示だけでなく人的交流も配慮したものであったことを推し量られる。また、この万博前後に開催された1873年のウィーン万博や1878年のパリ万博、そして他の博覧会とこれらの人々との関わりも考察している。

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© 2010 日本デザイン学会
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