社会・経済のグローバル化を背景に国・地域のブランド振興の必要性が叫ばれている。2004年以後、経済産業省主導で「JAPANブランド育成支援事業」や「新日本様式」等のプロジェクトでは、単に伝統産業を継承するだけではなく日本の伝統文化や地域資源の強みを生かし、同時に独自の技術やマーケティングを生かして、現代の生活やニーズにマッチする製品やコンテンツが奨励されている。これからのデザイナー、クリエイターにとって国や地域の文化の独自性を意識することや、文化資源から独自の表現や発想を学ぶことは益々重要になると考えられる。 本論では、デザイン・映像コンテンツ分野の大学生を対象にした教育実践において、国や地域の文化資源を現代に生かしたキャラクター・コンテンツの制作にどのような展開の可能性があるかを探った。