日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第57回研究発表大会
セッションID: G10
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地場産業の商品開発による地域活性化に関する研究(その2)
ー販売者と消費者に対する商品評価調査ー
*坂井 大介内木 智草伊藤 孝紀
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抄録

平成21年度に中部経済産業局主催で行われたワークショップを事例とし、商品に対する販売者評価と消費者評価の関係を明らかにすることで、商品開発において地場産業の特徴を活かすための知見を得ることを目的とする。さらに、地域活性化を促進するための一助となることを目指す。本研究は、販売者と消費者に対する評価調査から成る。販売者に対する評価調査では、5段階評定尺度によるアンケート調査を行った。消費者に対する評価調査では、商品の展示を見た消費者に対し、自由記述によるアンケート調査を行った。調査の結果より、販売者と消費者の評価の関係を以下にまとめる。販売者はデザイン面や伝統の継承に比べて製作・販売面を重視し、評価していたことがわかった。消費者は、実用性や和紙の特性を活かしている点を重視して評価していたことがわかった。以上より、販売者は実用性、地場産業らしさといった視点を重視し、商品開発していくことが必要であると考られる。消費者が商品を選ぶ上で重視する点を商品開発過程から販売者が意識することにより、地域の魅力を伝える商品を開発でき、地域活性化につながるといえる。

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© 2010 日本デザイン学会
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