日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第58回研究発表大会
セッションID: P03
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地域コミュニティのコミュニケーションを支援する道具の開発
*松本 匠充両角 清隆
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抄録

本稿では、地域コミュニティのコミュニケーションを支援する道具の開発を行い、 その検証で得られた結果を述べる。 開発した道具は、地域コミュニティ(町内会)のイベント開催情報や写真共有を 支援するウェブサイトである。 検証の方法は、地域コミュニティ運営者(以下、運営者)に開発した道具で情報の配信をしてもらう実験を行い、 その後、グループインタビューを実施した。検証の結果は以下の通りである。  1.運営者自身がウェブサイトへ情報を配信できること   理由) ・いままでは、大学の学生にウェブサイトの更新を依頼する必要があったため、運営者がウェブサイトを更新したい時に更新ができなかった。  2.運営者の活躍を地域住民へ伝える適切な媒体があること   理由) ・運営者は、自分の活動成果を賞賛してもらいたい気持ちを持っている。 ・地域住民から運営活動に対するフィードバックを得るために、まずは、運営活動を知ってもらう必要がある。 ・地域住民が、運営活動を知れることで、運営活動への参加意欲の低下を防ぐ。 ・運営者のモチベーションへつながる。  3地域住民が地域コミュニティ運営活動に対してフィードバックをすること   理由) ・運営者は、運営活動に対する地域住民の意見や評価などのフィードバックを求めている。 ・運営者のモチベーションへつながる。  4.ウェブサイト(pull配信)と紙媒体(push配信)を組み合わせた情報共有ができること   理由) ・地域住民の生活スタイルの変化により、共働きで家を留守にしており、回覧板のようなpush情報配信を受け取ることができないことがある。 ・ウェブ上へ情報をストックすることで、見逃した情報をいつでも入手できる。

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