日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第58回研究発表大会
セッションID: P92
会議情報

市民農園における園芸療法のための農薬噴霧器のデザイン提案
*加藤 郁小野 健太小原 康裕八馬 智蘆澤 雄亮渡邉 誠
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

現在の噴霧器は農薬や重量の問題から使いにくく、市民農園などの中規模農地での使用に適したものもまだありません。そこで、安全かつ簡単に市民農園で農薬散布ができ、園芸活動を活発にする農薬噴霧器を提案しました。まず市民農園の現地調査を行い、市民農園独特の特徴を把握しました。次に農薬噴霧器を使用し問題点の抽出を行いました。ここでは農薬自体の問題や農薬噴霧器の製品としての問題を発見しました。そして先の調査結果や機構の寸法・重量を考慮した上で、おもりとスタイロフォームによる簡易モデルを制作し、使用感の調査を行いました。この調査では噴霧器本体やノズルパイプの重量バランスに関して良い評価を頂きました。最後に、これまでの調査を元に最終提案モックを制作しました。革新的な点は、水圧に合わせて農薬を混ぜる機構を搭載したことです。本機構により希釈農薬を作る手間が省け、簡単かつ安全に農薬散布を行えます。また農薬を小型カートリッジに入れる方式を提案しました。これにより農薬ボトルを安全かつ簡単に着脱・交換できるようになります。そして、製造コスト削減のためにペットボトルをタンクとして使用することを可能にしました。

著者関連情報
© 2011 日本デザイン学会
前の記事 次の記事
feedback
Top