抄録
昨今の高齢社会が進行する情勢を受けて、「生活の質(Quality of Life=QOL)」につながる要望として、人間の健康を支える医療サービスについての関心が日々高まりを見せており、様々な取り組みが行われているが、利用者目線での使い勝手などについては、よりいっそうの改善の余地が見込めるように感じられる。このような状況に対して、筆者はアイディアスケッチやモックアップモデル等を元に柔軟な発想を展開して具現化するデザイン開発手法が有効性を備えていると考える。このため、本研究は、具体的な調査テーマとして「薬剤の服用」を取り上げ「薬剤を服用する上でどのようなデザイン上の課題があるのか」について調査を行い、その課題内容を抽出することを目的としている。
ブレインストーミング法およびKJ法を用いて調査を実施した結果、薬剤の服用を取り巻く課題として6つのカテゴリを発見することができた。さらに、薬剤包装や薬剤情報表現、服薬管理など、複数の具体的課題を明らかにすることができた。