抄録
本論文では、インターネット上で公開されるインタラクティブな学習教材を、様々な知覚特性に対応できるようなデザインにするために視線計測実験を行った結果を報告する。
音声情報の入手が困難であるがイメージ情報の処理に優れたユーザーである聴覚障害学生を対象に、タイムラインオーサリングソフトウェアの使い方手順を学修させる動的教材を試験的に開発した。この教材は、はじめに教材の動きと吹き出し式の注釈がを見て、内容と手順を理解してから、実際にワークスペースを使って同じように実習してみるという使い方を想定している。学習者は理解できるまで、自由にコンテンツをプレイしたり停めたり巻き戻すことができる。
我々は、聴覚障害学生20人、健聴学生20人を対象に、この教材の実際の使われ方を視線計測によって確認する実験を実施した。その結果、吹き出し式注釈を聴覚障害学生は、デザインする側が計画していたほど利用していないことが分かった。