抄録
スマートフォンを始めとする高機能なモバイル端末の登場・普及によって生活者のライフスタイルは大きく変化してきている。そこで本研究では、ヒアリング調査により視覚障がい者の携帯型情報通信機器利用の現状と課題を明確にするとともに、スマートフォン操作の中でも文字入力操作についてユーザー評価による分析を行い、使いやすい文字入力方式の要件を探ることとする。今回の調査において、スマートフォンの操作経験が無い人が95%であったにも関わらず、90%が今後スマートフォンを利用したいかという質問に対し、是非利用したい・利用したいと回答した。スマートフォンに対する高い関心と期待が伺える一方で、利用できないのではないかという懸念も強く読みれた。入力方式評価テストを、ダブルハンドタップ、3点点字入力、一筆入力の3つの方法で行った。「入力方法の理解しやすさ」に関してはダブルハンドタップ方式が、「キー位置の把握しやすさ」「素早い文字入力のしやすさ」「誤入力のしにくさ」「音声補助の適切さ」では3点点字入力が高い得点を示した。「総合的使いやすさ」の項目では①3点点字入力②ダブルハンドタップ③一筆入力 の順にとなった。