抄録
エドワード・ジョンストンは、カリグラファーとして19世紀末から20世紀にかけて活躍したが、それ以上にUD Alphabet(ロンドン地下鉄書体1916年)のデザイナーとしても著名である。ジョンストンは、カリグラフィをイギリスだけではなく世界に定着させたが、彼の学際的な探求精神が古文書学を導入し、文字の字体・書体の背景を解き明かし、それまでの職能的なカリグラフィから合理的で可読性を求めた学際的なカリグラフィへと導いた。 他方、ジョンストンは、活字のデザインではUD Alphabetをはじめプライベート・プレスの為に3種類の書体をデザインしている。この活字書体とカリグラフィがどのように関係して相互に影響し合っているかを、様々な観点から探る。