抄録
本稿では、より多くの人々に博物館の利用を促進するため、UDの視点から実施した調査の概要、抽出された問題点と今後の展望について報告する。博物館の調査では、ユーザーの違いによってどのような問題があるのかを探り、特に視覚障がい者への配慮が不十分であるということがわかった。そこで、視覚障がい者へ配慮した展示方法を具体的に検討するため各展示手法の構成要素を抽出し、新たな分類を試みた結果、視覚障がい者にはインタラクション(ハンズオン)、触知表示および音声などが効果的であるとわかった。視覚障がい者へのヒアリング調査も実施し、その結果から製作するプロトタイプの概要を決定した。本研究の最終的な目標は、視覚障がい者でも博物館に来て楽しめるようにすることであり、また、点字に代わる触覚(他に聴覚など)による情報伝達の方法を提示することである。完成すれば博物館だけでなく他の施設でも利用が可能となる。