抄録
本研究では、ユーザーエクスペリエンス(UX)やUXデザインのアイディアを可視化する手段としてのストーリーを短期間で作成するための手法として、経験プロットを提案する。先行研究では、ストーリーのパタンや要素は纏められていたが、ストーリーの作成手順までは提案されていなかった。そこで、ストーリーの作成手法として、ユーザーストーリーを作成するための経験プロットを提案した。経験プロットとは、UXのためのストーリーを構成する要素の一つであるストーリーの構造を利用してストーリーのプロットを作成し、このプロットをベースにユーザーストーリーを作成する手法である。ストーリーの骨子であるプロットをまず作成し、そこにストーリーの要素を追加していくことによって、一からストーリーを作るよりもまとまりのあるストーリーを短時間で作成することができる。