本研究では、台湾・日本統治時代の文献を通して、台湾における豊富な竹資源を活かした竹産業の実態を明らかにして、その産業的価値について考察し、その結果(1)多様な竹の生産と利用、(2)日治時代における製紙業の動向、(3)植民産業政策としての竹製作教育、(4)竹と副業について述べてきた。
その中で、日治時代の日本政府が、植民地である台湾に対して、経済成長の為に台湾の自然資源を利用して、経済的発展や生活品質の向上を目的としたさまざまな施策を実施していたことが、産業教育政策などからも明らかになった。
これらより、日治時代における竹の産業的価値についての一端が明らかにされた。