まず、テーマを設定するに先立ち、家具を中心としたデザイン調査を行った。その調査では一般的に賞賛される家具デザインの多くは新しい機能や新しい形を持っており。そしてそれらのほとんどの場合が、素材と生産技術を追究した結果であることがわかった。デザインは技術の進歩によって推進され、技術も同じくデザイナーへ新たなスタイリングの発想を与えるのだ。 この調査を踏まえテーマを、「成形合板技術と素材(木)の特性を利用した新しいスツールのデザイン」とした。
この試みの鍵となるものは“弾性”である。
今回のデザインはRが多く複雑な形をしており機械で成形するのは難しいため、機械を用いるのではなく、独自の型を制作した。