日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第60回研究発表大会
セッションID: 3D-01
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映像資料保存に対する情報デザイン的アプローチ
簡易テレシネシステム『F2D』
益岡 了貞島 庸佑尾崎 洋谷本 尚子五島 一浩
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抄録
映像記録に用いられている情報メディアは過去から現在まで、様々なものが生み出され、利用されてきた。本研究ではそれらメディアの在り方を見直し、そのメディアに記録されている映像情報の保存の現状と将来像について、情報デザインの観点から考察を行い、湮滅のおそれが高い8mmフィルムや16mmフィルムに見られる「ビネガーシンドローム」問題の発生による映像の湮滅を防ぐことを緊急の課題として捉えた。  研究を進めるなかで、フィルムのデジタル化を行う装置(テレシネシステム)の簡易型であり、誰でも制作可能なシステム『F2D』を考案し、実際に8mmフィルムのデジタル化を行った。またそれらの映像を動画共有サービス上で公開した。一般家庭に眠るプライベートな映像に対するアプローチではあるが、それらのフィルムの中にも文化的・資料的価値を持つフィルムが残っている可能性は大いにある。今回、一般に向けた実現性の高いテレシネシステムを考案し、発信することで、今後の映像保存に対する環境の見直しを提案した。
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© 2013 日本デザイン学会
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