知的障害中学生の日本工業規格JIS案内用図記号の理解度に関する研究

抄録

案内用図記号ピクトグラムの理解度調査は、国際的に国際標準化機構ISO策定の『ISO9186-1 Graphical symbols-Test methods Part1 : Methods for testing comprehensibility』、『ISO9186-2 Graphical symbols-Test methods Part2 : Method for testing perceptual quality』のガイドラインを使用、もしくはそれに準拠し実施されている。しかし、その調査は知的障害児者及び15歳未満を対象としていない。 そのため、現在国内において標準的に使用されている日本工業規格JISの案内用図記号ピクトグラムが対象外の属性にどの程度理解されているのか、現状を明らかにすることを目的に調査を実施し、知的障害のない属性グループと結果を比較した。結果、ピクトグラムの理解は知的障害の有無に関わらず、共通する傾向があると考えられ、この特徴を踏まえる事でJISの案内用図記号ピクトグラムはより多くの属性に理解されやすくなることが考えられた。