抄録
本研究では特に利用者への情報伝達に着目し、自転車通行空間に関してどういった情報伝達が行われているか、自転車通行箇所を示す表示にはどのような表現が用いられているのかを調査し、利用者に対し自転車通行空間の利用を促す方法や手段について整理し、自転車通行空間を周知するための情報伝達に関しての分析を行うことを目的とする。
文献やウェブにより、自転車通行空間の整備が行われた地区に関する事例情報を収集し、重点事例調査地区を選定し、金沢と東京で現地調査を実施した。
調査により、各箇所で様々な情報表示に関する工夫が行われていることがわかった。その一方で、基本的な自転車の走行位置を周知するための取組みが少ないために現地での情報表示が過度になっているのではないかと考えた。また、視認性向上のために情報表示を多く行ってしまう傾向があり、このことがかえって視認性を低下させているといえた。そこで、事例調査で収集した結果を分析し、情報提供の位置と量の関係を整理する必要があり、基本的な自転車走行位置を周知するためのデザイン提案の必要性があることを提言した。