日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第62回研究発表大会
選択された号の論文の264件中1~50を表示しています
  • 境野 広志
    セッションID: A1-01
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
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    本研究は今まで発表された主なプロダクトデザインのプロセスモデルを概観し、その類型化を行うとともに、それらを再度精査することで、今後のデザインプロセス、方法論研究の手がかりとなる示唆について検討したものである。結果として4つのプロセスモデルが同定され、新たな示唆としてプロセスモデルに可逆性を与えること、デザイナーのスキルをプロセスモデルに組み込むことを提案した。
  • 戸田 敬介, 神谷 慶, 佐藤 浩一郎, 西村 秀和, 松岡 由幸, 古郡 了
    セッションID: A1-02
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
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    近年,大量生産や大量消費による環境への悪影響や高齢化社会の発展など,多くの問題に対し統合的な対応を迫られる状況となっている.そのため,人工物の実用的な価値のみならず,ユーザの精神的充足という価値にもフォーカスしたデザインが求められている.これらに対応するため,デザインの理論や方法論に時間軸の概念を導入したタイムアクシスデザインが提唱されている.このタイムアクシスデザインを具現化するデザインコンセプトの一つとして,使用するほどにユーザにとっての価値が成長する価値成長デザインが提案されており,価値成長デザインを適用する対象として,モビリティシステムが考えられている.従来研究においてモビリティシステムに価値成長デザインを適用した,価値成長モビリティシステムが提案されている.しかしこの価値成長モビリティシステムはコンセプトの提案に留まっている.そこで,本報では,価値成長モビリティシステムのデザインをMメソッドにより行い,価値成長モビリティシステムにおける価値成長の基本アーキテクチャを導出した.さらに,アンケート調査による妥当性確認を行い,ビークルに対する価値成長が実現できる可能性を示した.
  • 高野 修治, 赤木 良子, 木村 広幸, 佐藤 博之
    セッションID: A1-03
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
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      本論文では、Project Based Learning型「デザイン実習」におけるデザインと工学の融合教育の試行についての事例紹介を行う。 「Project Based Learning」と「Active Learning」の2つの要素を取り入れた「創造デザイン実習」の試みについて、科目の立ち上げから3年を経た振り返りをもとに考察する。1つのプロジェクト事例「水上の乗り物」に焦点を当て、「デザインと工学」の融合教育の中で、学生自身が「企画・デザイン、設計、試作・評価」のプロセスの経験を通じて問題解決能力の向上を図れることが確認されている。
  • 佐藤 浩一郎, 金澤 修二, 松岡 由幸
    セッションID: A1-04
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
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     18世紀の産業革命以降,デザイン分野と工学設計分野の二つのデザインに分業され,その後の専門化に伴う科学技術の進歩により,物質的に豊かな社会が構築された.しかしながら,デザインや工学設計といった領域への分業化・専門化は,同じ土俵を持たないことによるデザインの言語や概念,価値観などにおける差異を生じさせ,デザイン情報の共有や協調デザインにおける難しさという課題を生み出した.そして,大規模事故の発生,大量廃棄による環境問題,精神的な充足の必要性など,デザインが引き起こした多くの問題に対する統合的な対応が求められている.そのような対応の一つとしてデザイン統合が挙げられる.
    本研究においては,デザイン統合に向けて,デザインと工学設計の二つのデザインの特徴を明確にした.その際,包括的な観点から各デザインを扱うことのできるデザイン科学の視点に基づく分析を行った.具体的には,同科学におけるデザイン理論の枠組みである多空間デザインモデルの視点に基づき,デザインと工学設計の研究論文を分析し,両デザインの特徴を明確にした.
  • 松井 実, 小野 健太, 渡邉 誠
    セッションID: A1-05
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
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    設計や設計理念は進化するが,人工物は進化しない.二重相続理論からミーム学,進化経済学の様々な理論を引き合いに,普遍ダーウィニズムを基板に進化学のアナロジーを設計に援用し人工物の系譜について論じる.人工物を時系列的に変化させるのは人工物そのものからの形質の直接的な相続ではなく,より高次の支配的なメカニズムの遺伝によるものである.それが設計や設計理念と呼ばれるものであり,特に後者は極めて長期間の洗礼に耐え形作られてきた,人工物にとっての遺伝子に匹敵するものかもしれない.文化の進化はラマルク的な主体的で意識的なフィードバックの中で考えられることが多いが,ダーウィン主義的な淘汰はより優れた設計理念,アイディアが我々のもつ資源,特に我々自身を消費して繁栄している構図を明らかにする.
  • 畑 政貴, 浅井 翔太郎, 佐藤 浩一郎, 松岡 由幸
    セッションID: A1-06
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
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    近年,環境問題や資源エネルギー問題,また,精神的な豊かさの欠乏が問題となっている.人工物デザインにおいて,このような問題を打開する新たなコンセプトとして,デザインの理論や方法論に時間軸の概念を導入したタイムアクシスデザインがある.また,同デザインを具現化するデザインの方法論の一つとして,使用に伴い人工物の価値が成長する価値成長デザインが提案されている.価値成長デザインにより,使用環境などの場と嗜好などの価値観の時間軸における変化に対応でき,人工物の長期的な使用が可能となる.それにより,資源が節約され廃棄物が削減されるだけでなく,人工物に対する愛着が生まれることが期待されている.しかし,価値成長デザインを人工物に応用する指針は明確ではない. 先行研究において,価値が成長する事例が選定され,その中には漆器や野球グローブなどの,材料における変化が価値の成長に寄与するものが多数存在した.よって本研究では材料の特徴に注目し,人工物の使用過程において実現すべき要素と,それを実現する手段,および実現に際して注目すべき材料の性質の3つを示す価値成長デザインの指針を構築した.
  • 笠尾 敦司
    セッションID: A2-01
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
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    今まで主に大人を対象としてきた街並み絵巻プロジェクトを子供が住んでいる街に親しみを持つためのワークショップとして再構成し実際に子供たちに彩色をしてもらった。彩色してもらったのは単なる街並みではなく、街並みから発想して描いた動物たちである。つまり、ビルを動物に見立てて塗り絵にしてたものを塗ってもらうことで、子供でも興味を持って街並み絵巻を作れるようになり、またそのことによって街に興味を持たせることが狙いである。本論文では、この手法が何歳ぐらいの子供に有効であるかを調べた結果も紹介している。
  • 吉岡 聖美, 三谷 篤史, 蓮見 孝
    セッションID: A2-02
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
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    本研究では,触るという能動的な動作を誘導して作品を制作する「能動アート」プログラムを小児医療施設において実践して評価する。「ナースコール・アート」ワークショップは,粘土で手作りのナースコールを制作し,完成作品を用いて看護師との会話を模擬体験する「能動アート」プログラムである。ワークショップで制作された作品の形は使用する部品の形に関係し,作品の主要色は作業シートの色に関係する傾向がみられた。参加者は,作品に目口を付けて顔表情を作っており,作品を生き物のように捉えることによる会話やアイコンタクトに繋がっていることが示された。
  • 工藤 芳彰
    セッションID: A2-03
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
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    東京都八王子市に所在する高尾山学園は、2004年に創立された不登校の子どものための小中一貫校である。本稿は著者が指導する8名の大学生とともに、同学園を支援するワークショップやイベント、ツールのデザイン提案に取り組んだプロジェクトの報告である。結果として、8つの提案を1冊の報告書にまとめ、教育関係者に配布した。この報告書はコピーすることで利用できるツール集を兼ねている。すべての提案は初期段階のコミュニケーションを支援するものとなっている。本成果については、八王子市教育委員会の支持を得て、2015年度より高尾山学園で積極的な利用が開始される予定である。
  • 若林 尚樹, 政倉 祐子, 田邉 里奈
    セッションID: A2-04
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
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    本研究は,水族館おける体験プログラムを対象として,プログラムの題材やテーマ,工程などの違いによる,プログラムの進行に沿った参加者の印象(気持ち)の変化の傾向をとらえる.それをもとに体験プログラムの設計のための指針を提案することを目的としている. 体験プログラムで対象とする生物を「題材」としてとらえ,それぞれの生物の何に着目するのかという「テーマ」,そしてそれをどのようなプロセスで体験して行くのかという「工程」がプログラムを構成する要素であると考えられる. 本報告は,すみだ水族館(東京)で実施した体験プログラムを対象に,ペンギンを題材とした4回シリーズのワークショップにおいて,同じ工程で構成されたワークショップでも,ペンギンのどんな生態に注目するのかといったテーマの違いや,どのように観察するのかといった具体的なワークショップでの参加者の行動の違いによって,参加者の気持ちの変化にどのような違いがあるのかを,気持ち温度計による測定によって明らかにする.
  • 松川 小枝子, 笠尾 敦司
    セッションID: A2-05
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
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    NPOの活動は多岐にわたっており、世界のいろいろな問題や教育、芸術など、生活の奥深い事物を扱っていることが多い。そのため、そのようなNPOの情報を子供向けの教育コンテンツにすることで、子供の視野を広げる一助として供するものと考えられる。本論文では日本熊森協会東京都支部の協力を得て実験的にむすびめくんワークショップとしてのコンテンツ化を試み、熊森協会のメンバーにもワークショップに参加していただき実施した結果を紹介する。
  • 石井 晴雄
    セッションID: A2-06
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
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    これは子供達が地域の情報を発掘、発信するケーブルテレビの番組制作をとおして、子供達の映像による情報メディア・リテラシーを育成する研究である。地域の情報を映像で伝えるためには情報を正確に伝える機能的な要素、そして体験なども含めた動的かつ感性的な要素、そして自身の感じたことや考えたことを伝える主観的な要素が必要になる。
  • 岡崎 あかね, 小室 友理奈, 髙野 ルリ子, 大久保 紀子, 桐谷 佳惠
    セッションID: A3-01
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
    会議録・要旨集 フリー
    メーキャップにおいて肌色と同系色のメーキャップの色が肌なじみがよいとされる。肌色と反対色のメイクをするとくすむ場合があるが,プロの経験として肌色がきれいに見える場合もある。本研究は,小室ら(2014)の実験を踏まえ,色彩による影響をより深く検討するためL*a*b*色空間をもとに設定したアイシャドウによる肌色への影響を検討した。肌色は赤みと黄みの2色,アイシャドウは知覚的に同程度の色味の7色と物理的に同程度の彩度の8色を用い,それぞれにアイシャドウなしを加えた。20人の女子学生に「明るい」方また,「色味(赤肌なら赤み,黄肌なら黄み)が強い」方を選んでもらう,サーストンの一対比較法で調べた。結果はサーストンのケースVと数量化4類,クラスター分析を行った。結果として、明るさはアイシャドウなしが一番明るかった。色味は,黄系のアイシャドウが黄み肌をより黄色く,赤系のアイシャドウが赤肌をより赤く見せた。つまり,アイシャドウによる肌色の同化傾向があるとわかった。これらの結果は顔や身体に起こる同化,エコー錯視(森川,2012)の一例と考えられた。
  • 橋場 康人, 五十嵐 浩也
    セッションID: A3-02
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
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    本論では,超撥水加工を施したステージ上の水滴を通してソフトウェア上の情報の状態を操作,呈示する実体ディスプレイWater apartを提案する.ステージに内蔵される電極を通じて水滴の位置,挙動のセンシングを行い,水滴をわける(divide),あわせる(unify),加える(add),配置する(positioning)ことで,ソフトウェア情報の状態の操作を行う.また,ステージ四方直下に設置された振動トランスデューサによって,ステージ上に任意の定常波をつくりだし,人の接触に応じて,水滴の表面に纏う波の姿形を変容させ,流転させる.水の様態の変化を以て,ソフトウェア情報の状態を呈示する.本稿では,提案する装置Water apartとこれを活用したアプリケーション,音源装置のインタフェースの実装について述べる.
  • 山本 裕子, 佐藤 弘喜
    セッションID: A3-03
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
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    本研究の目的は、デザイナーと非デザイナーのデザインに対するイメージ共有の円滑化をめざし、オノマトペに対する印象の違いを明らかにすることである。本研究では、デザイナーと非デザイナーの違いはデザインに対する知識と経験にあると考え、デザインの知識があるグループとないグループの二つのグループに対して印象評価実験を行った。実験結果はグループごとに因子分析とクラスター分析によって解析を行った。結果として各グループともに4つの因子が得られた。それぞれの因子はグループによって異なり、デザインの知識や経験があるグループは客観的な判断に基づきオノマトペの印象を形成しており、、デザインの知識や経験がないグループは主観的にオノマトペの印象を形成していることがわかった。以上より、デザインの知識や経験の有無によりオノマトペの印象の判断基準に違いがあることが示唆された。
  • 曽 啓雄, 程 瑩畛
    セッションID: A3-04
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
    会議録・要旨集 フリー
    蘇軾の詞は宋詞における作品量が北宋時代にトップの340余りから350前後首(色んな説がある)であり、文学史で重要な作家である。蘇軾を経由して、宋の時代色を理解の入り口として調査対象と設定した。今回調査結果については、蘇軾の詞でよく紅を使うと発見し、宋は唐詩について同じ紅を愛用して、赤を取り変わって、紅の普遍性がもっと確実になった。ちなみに紅という文字は今に至って、普通の用語となった。その発生の理由とは唐詩と宋詞とともに男女の愛情で柔らかさとピンク系の色でロマンチック的な性質を持って、もっと使えやすくなると感じる。その後ではに韻と絡み合って発声の影響研究も入れて、さらに漢賦や唐詩の伝承を踏まえながら、時代の特色をいかに成し遂げたかについて続いて究明していきたいと思う。
  • 多田 啓太朗, 野田 勝二, 寺内 文雄
    セッションID: A3-05
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
    会議録・要旨集 フリー
    屋内用園芸用具に求められる要件を明らかにするために,千葉県内の医療福祉施設において屋内園芸活動プログラムの記録調査と実地調査を実施した。当該施設ではペットボトルを用いた簡易水耕栽培装置を使用している。そこで,この装置に着目し,装置の改善可能性について検討を行った。まずこれまでの屋内園芸プログラムの記録の調査から,簡易水耕栽培装置を用いることで,天候に関係なく栽培ができ、安定した栽培を行えることが確認できた。さらに実地調査によって、エンドウやヒマワリ,カンパニュラなどの8種類の植物を屋内で栽培できることを確認した。屋内での栽培では屋外のそれと比較して,栽培期間が長くなる傾向にあるものの,順調に生育することが確認できた。これにより,装置単体では栽培が困難な作物があること,またより転倒しにくく,さらに培養液中に藻が発生しないような装置の必要性が示唆された。
  • 三浦 まゆ, 木下 武志, 平嶋 美和子, 福田 弓恵
    セッションID: A3-06
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
    会議録・要旨集 フリー
    配色において、隣接する2色の明度が近似し色相差が大きい場合に強い対比効果が生じ、どぎつくみえることがある。これをグレア効果という。この現象は、視覚デザインの分野において、視認性や可読性を悪くする現象として避けられてきた。従来の報告では、2色の明度差と彩度差により与える影響が変わると述べられているが、その詳細の設定による影響の変化は述べられていない。また、グレア効果の生じ方とその見え方に対する印象の変化については検討されていない。そこで本研究では、グレア効果を視覚デザインの分野での配色に応用することを目的として、色相の補色どうしの等色相面内における2 色の明度差と彩度差がグレア効果の生じ方とその印象へ与える影響について検討を行った。その結果、色の明度差、彩度差におけるグレア効果の生じる程度やその印象が明らかとなった。
  • 佐藤 直木, 水津 功, 森 真弓
    セッションID: A4-01
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
    会議録・要旨集 フリー
    2014年10月1日、安城市内を縦横に走るコミュニティバス「あんくるバス」が、装いと路線を一新して運行を開始した。「あんくるバス」は2000年に名古屋鉄道が名鉄バス安城・高棚線の廃止を表明したことから、安城市がその運営を引き継ぐかたちで運行が開始された。その後、幾度かのルートの変更・拡充を経て現在に至った。利便性を諮るべく改変を重ねた結果、その路線(ルート)は市内循環線を含む10系統にまで拡大したが、多くの路線が重複する区間が出現するなど、その煩雑さ・複雑性もまた拡大することとなった。安城市では、そうした運行上の問題を解決すべく路線の見直し・整理を検討し、2本の市内中心部循環線(右回り・左回り)を軸に、そこから市内各所へ放射状に延びる9系統の地域線を設定することとなった。市内住民のみならず外部からの旅行者等にとっても利用価値・利便性が向上することが期待されている。愛知県立芸術大学デザインラボでは、安城市都市計画課の依頼を受け、この大幅な運行計画の見直しに伴う「コミュニティバス総合デザイン計画」を官学連携の受託研究として取り組むこととした。その成果を報告する。
  • 西田 智裕, 木本 晴夫
    セッションID: A4-02
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では,感性語の印象を受ける自然画像からの抽出オブジェクトをデザイン制作に用い発想支援効果を調査した。その結果,今回のデザイン制作において感性語の印象を受ける自然画像からの抽出オブジェクトには,デザインの発想支援効果があると確認された。またモチーフを連想させる効果も確認された。本研究のようなデザイン制作は,抽出オブジェクトの発想支援効果により,デザイン教育への利用が期待できる。
  • 立石 知佳子, 稲生 楽, 澤井 浩子, 小山 恵美, 木谷 庸二, 藤戸 幹雄
    セッションID: A4-03
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
    会議録・要旨集 フリー
    本研究は、主観評価と生理指標の観点から、好感の持てるイラストレーションの表現方法を明らかにする事を目的として予備的な検討を実施した。写実的表現の眼のネコ、簡略的表現の眼のネコ、その中間の表現の眼のネコの3種類のイラストレーションを見た時の脳波事象関連電位P300、N170の振幅と潜時を解析し、主観評価による印象評価と生理指標の関係性を探った。また、明瞭な輪郭線のネコ、輪郭線の無いネコ、曖昧な輪郭線のネコのイラストレーションでも同様の実験を行った。いずれも、トラでも同様の実験を行った。 その結果、脳波事象関連電位の潜時や振幅と印象評価の一部に相関関係があることが示唆された。さらに、ネコとトラでは、好感に影響を与える表現が異なり、ネコの場合は簡略的な表現が最も好感の得点を得られたが、トラの場合は、野生動物のイメージが大きいためか、簡略的な表現だけではなく写実的に表現した場合においても好感を得られるという結果となった。 表現の違いが好感に影響を与える可能性があることは示されたが、好感の持てるイラストレーションを描くためには、対象により表現を使い分けるべきである可能性が示された。
  • 則竹 真和
    セッションID: A4-04
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では1960年代日本でのイラストレーションという領域について述べる。宇野亜喜良と横尾忠則という二人のデザイナーが描いた、演劇集団・天井桟敷公演「毛皮のマリー」のポスターを比較することによって、 当時起こったイラストレーションという領域の形成がどのようなものであったか明らかにすることが目的である。研究を通してイラストレーションという領域を捉えるにあたって、絵画的であるか、デザイン・構成的であるかというふたつのコンセプトが考えられることがわかった。本研究で取り上げた 宇野は絵画とイラストレーションを区別しないで表現しているのに対し、横尾は絵画とイラストレーションを完全に異なるものだと認識していることがわかった。
  • 髙城 光
    セッションID: A4-05
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
    会議録・要旨集 フリー
    鳥蟲書は、春秋戦国時代に中国大陸南方で使われた装飾書体である。特徴として、字画の一部を変形して紋様のような装飾性を備えていること、また、字画の他に部品や紋様化した鳥や動物の姿が文字の一部に加えられていることが挙げられるが、一目で字種を判別し難い場合が極めて多く、読みやすさはほとんどない。 文字を使った造形表現は、言葉に対してどのような造形と印象を持たせるかということに注意が向けられる場合が多い。鳥蟲書は文字の判別性を欠いているために、一般的には文字の意味内容を軽んじた中身のないデザインであると評価されている。しかし、鳥蟲書が使用される状況においてはそもそも伝達される内容が形骸化しており、こういった状況から、鳥蟲書の外形は判別性を離れて大胆に変形され、極めて独特な印象を備えるに至った。鳥蟲書の他にも、文字による造形表現の中には、言葉の意味よりも文字の形態が伝える視覚的な印象が重視され、造形が文字の判別性を凌駕している場合がある。これらの例は、言語記号として、造形に言葉の意味との関係性を与えるだけではなく、文字の形状・構造の特徴が文字造形の可能性を広げる効果を示唆していると考えられる。
  • 関口 敦仁
    セッションID: A5-01
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
    会議録・要旨集 フリー
    近世、近代の地図や絵画史料に見られる地形では村落を取り囲む水田、畑、河川、丘陵などがそのまま土地の形状として読み取れる。本来、地図は示されるものがそのまま地形を表し、地域の景観を解読させる機能を有していた。現代の地図では都市機能の拡張により住宅、産業、行政施設などの配置に占められ、自然による地形的特徴を示すこと困難になっている。古地図や近世絵画などの絵画史料によって、再現された歴史景観から地域景観デザインのあり方を考察し、現代の地域景観においての指標となる要素をまとめ上げる必要性を提案する。
  • 川合 康央, 池辺 正典, 池田 岳史, 益岡 了
    セッションID: A5-02
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
    会議録・要旨集 フリー
    近年,情報環境におけるインタフェース機器の高性能化及び低価格化,開発環境におけるFOSS の普及等,ハードウェア,ソフトウェアともに様々な新しい展開を見せている.しかしこれらの情報技術は,開発の当初こそ社会の幅広い分野に対する利活用を提言していたにも関わらず,その実用的な展開が普及する前にさらに新しい技術へと関心が移行しており,他分野での十分な活用がなされているとは言えない. 本研究は,開発環境としてゲームエンジンを,インタフェースとしてHMD を用いることによって,景観計画に資する安価で高品質な都市空間シミュレーションシステムを開発するものである.本稿では,景観計画に基づくまちづくりが行われている茅ヶ崎駅北口周辺特別景観まちづくり地区(神奈川県茅ヶ崎市)を研究対象地区とした.本稿で作成した都市空間シミュレーションシステムは,空間構成要素の条件を容易に変更可能なものであり,事業者,近隣住民,行政の間でイメージの共有をはかるツールとして,一定程度有効であると思われる.さらに,NPC による動的なテンポラリー要素を配することで,より実態に即したシステムを作成することができた.
  • 池田 岳史, 川合 康央, 益岡 了
    セッションID: A5-03
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
    会議録・要旨集 フリー
    本研究は,福井市商工労働部おもてなし観光推進室より,連携協定を結ぶ福井工業大学のF'sDesign Studioに対して委託された受託研究である「市内観光看板調査,デザイン」を基としており,本稿ではこの内,「越前海岸地区」の調査結果を述べるとともに,より円滑な誘導,情報提供に向けた案内サインの整備を提案する。
    本研究の基となる受託研究においての「越前海岸地区」とは,福井市域内の越前海岸沿いに走る国道305号線に沿った地区を示しており,この中でも北は福井新港へ接続する鷹巣エリアの柳原交差点付近,南は呼鳥門,越前岬等越前町エリアの手前までの約25kmの範囲が対象となる。これらの範囲を基に本研究の調査対象エリアを決定し,更に調査,集計,分析に用いるため,このエリアをA越廼エリア,B国見・鮎川エリア,C鷹巣エリアに分割し,調査,分析,考察を行った。
    既設サインの問題点を踏まえ,調査対象エリア内のサインによる情報提供を検討した結果を「辿る楽しさを提供するサイン整備」としてまとめ,提案することとした。
  • 原 寛道, 萩谷 俊之 , 濱本 雅明  , 今泉 博子  
    セッションID: A5-04
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では、植物工場の技術を応用して、大規模な執務空間での新しいインテリアグリーンの可能性について検討をした。新宿区オペラシティーの大企業において、1ヶ月間の実証実験を2回実施し、次にような結果を得た。 まず、これまで執務空間におかれる観葉植物は維持管理の観点からできるだけ生育しない状況が望まれていたが、植物工場の技術を応用することで、利用側となる執務者が生育に関わることで、積極的に生育させることが可能であった。次に、生育した後、植物を収穫した際にどのように使うかが重要であり、使う目的がないと、利用者にとって生育させる動機を失うことになった。そして、扱う植物は、収穫した後の様々な使い勝手の良さと、栽培時の頑丈さから、ハーブ系の植物が適していることが分かった。
  • 黒川 威人, 柚木 恵介
    セッションID: A5-05
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
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    黒沢ヒュッテとは1960年12月に長野県大町市平黒沢高原に建てられた東京芸術大学山岳部の山小屋の事であり、設計は山本学治によるものである。2015年12月に建設から満55周年を迎えるが、本研究は建築家というよりは著名な建築学者(近代建築史・建築構造学・建築評論)であった山本が遺した数少ない設計作品の一つとして、その学術的価値、中でもデザイン学的な価値について明らかにし、評価しようとするものである。
  • 中原 嘉之, 津田 勢太, 大崎 純
    セッションID: A5-06
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
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    曲がることのない剛な紙と折れ線で構成される折紙は剛体折紙と呼ばれる。十分に剛な板同士を蝶番で接合すれば,設置が容易な展開構造を作ることができる。構造材と仕上げ材を一体とできるため,組み立ての煩雑さが減少するというメリットがあるが,空間を覆うためには剛板の重量が増すため,運搬時・設置時には一体化がデメリットになってしまうと考えられる。本研究では,剛体折紙の折り畳み機構を応用した部分剛接合骨組による展開構造を創出することを目的とする。最初に,吉村パターンとよばれる剛体折紙の展開挙動を模擬した部分剛接合骨組の導出について示す,次に,この骨組は折り畳むことで十分にコンパクトになるが,骨組を分解することで一層コンパクトにすることを目的として,着脱が容易なヒンジ接合部について検討する。
  • 塚本 千晶, 佐藤 公信
    セッションID: A6-01
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
    会議録・要旨集 フリー
     本稿では、日本の育児文化のなかで親子のコミュニケーションが、どのように培われてきたのか過去の事例に基づいて考察し、育児における親子相互のよりよい関係をつくりだすきっかけとなる事物・行為の相互関連性、及び親子のコミュニケーションの促進に関わる触覚の役割を探るために、ISM法を用いて構造化を試みた。さらに、日常的に子どもが触れる既存の製品に着目し、子どもの発達に与える影響について、数量化Ⅲ類、及びクラスター分析を用いて類型化し特徴を明らかすることを試みた。その結果、触覚は、人とモノだけにとどまらず、人と人とのコミュニケーションの活性化につながる触媒として、重要な役割があり、生活文化の変化に応じて、異なった変化を遂げながらもインターフェースとして親子のよりよい関係形成に寄与すると考えられる。以上のことから、触覚をコミュニケーションの形成要因としてデザインへ適用していくためには、1.素材の特性を活かして行動を促す。2.遊びの行動を促し活動を展開できる場を形成する。3.コミュニケーションを活性化する触媒としての役割を持たせる。の3要因があることが示唆された。
  • 黄 筱晴, 林 家華
    セッションID: A6-02
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
    会議録・要旨集 フリー
    本研究は、台北の代表的な中山北路ブランド街を対象し、体験マーケティング的な観点に基づく使用者が中山北路ブランド街から、いかなる経験を得ているのかを研究する。感覚、感情、思考、行動、関連などの五つ体験要素から、ブランド街に対する使用者の経験を明らかにしたい。研究成果が以下のように闡明する。1)ブランド街の体験要素において、最も影響を受けられる要素は感覚と感情である。2)使用者の体験過程が影響される要素の中に「共有感の参与」、「感覚の体験」、「買い物による魅力」がとくに使用者の感覚に影響する。(3)「関連する体験」に対して、使用者は「私はブランド街に関する情報を気にしない」と答えた人が最も多い。今後、ブランド街の発展をネットワーク化し、多様化の伝達方法を活用すべきと考えられる。
  • 高木 正太郎, 今泉 博子, 原 寛道
    セッションID: A6-03
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
    会議録・要旨集 フリー
    2012年4月、宮城県名取市の仮設住宅2ヶ所において、コミュニティの再構築のため、共同菜園としての植物工場を設置した。設置から現在まで、私たちは1~2ヶ月に1度現地を訪問し、植物工場野菜の収穫・試食イベントを行い、植物工場の使用状況や住民の反応について調査した。植物工場の3つの特徴である、通年栽培および定期的な収穫が可能であること、人を中心にイベントの場をつくれること、植物工場の技術が新しいことのそれぞれについて、具体的に見られた事例から利点と問題点をまとめ、状況を改善するために行った実践事例を報告する。3年間の調査から、植物工場を共同菜園として使用する際のハード・ソフト両方のデザイン指針として、(1)開催頻度の高さを活かしたイベント内容にする、(2)苗を移動できるようにする、(3)栽培中の植物を見やすくする、(4)学習・研究の設備として活かす、(5)植物工場での栽培に取り組みやすくする、という5点を導き出した。
  • 三友 奈々
    セッションID: A6-04
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
    会議録・要旨集 フリー
    米国では、「プレイスメイキング(Placemaking); 以下、 PM」という考え方の下、公園や広場、街路といった公的空間(パ ブリックスペース)の計画・設計、運営が行われ、周辺の住民 や就業者のサードプレイスとなっている。また、都市部の公的空間の一部は訪問者や観光客の「居場所」になっている例も見られる。 我が国では、2014 年度に国土交通省都市局主催で PM フォーラムとシンポジウムが開催される等、本概念に注目が集まり、 様々なまちで検討・試行されはじめている。 しかし、コミュニティの再生や賑わいの創出といったまちな かの居場所づくりに寄与する概念であると確信しながらも、その定義は曖昧であり、具体的手法もほとんど示されていない。 本稿では、文献調査からPM の定義を概観し、PM の原則について示した上で、PM における公的空間の場の評価項目について考察し、本概念の明確化を試みることを目的とする。 
  • 山内 貴博
    セッションID: A6-05
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
    会議録・要旨集 フリー
    街の雰囲気のちがいとは何かという探求から始めた本研究は、秋田の街を調査対象地域に設定して「都市を緑地化する可能性を探る」ことが主な目的である。まず始めに街の風景に関する調査を行った。記録にはFacebookを利用した。調査方法は、街路空間の中を主に自転車を利用して移動しながら「印象に残る風景」をカメラ撮影する方法(現地調査)と、移動経路を地図上に色線で明記する方法(机上調査)を行った。調査から、特に秋田駅周辺市街地に関して「メヌキとミドリ」と題した仮説を設定することが出来た。この仮説は、人々で賑わう景観に配慮した屋外空間の創出を目的としたまちづくりの提案である。景観デザインスタディーとして「メヌキとミドリ」のシステムを秋田駅西口の駅前空間に展開した場合の提案例を提示した。その中における現在は屋外駐車場の敷地を対象にして、その場所が広場に変わった場合を条件にした設計演習を行った。まとめとして設計例を立案した。
  • 森田 昌嗣, 曽我部 春香
    セッションID: A6-06
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
    会議録・要旨集 フリー
    国民的人気の漫画「サザエさん」は、1940年代に漫画家・長谷川町子氏が福岡市の百道の海岸を散策しているときに発案した。福岡市は、2012年5月、「サザエさん」の発案の地である、福岡市早良区西新から百道浜を結ぶ約1.6kmの市道を「サザエさん通り」と命名し、通りを生かしたまちづくりを進めている。本稿は、2013年9月に発足した「サザエさん通り」構想検討会から2015年3月までの約1年半にわたる、まちづくりデザインのプロセスと成果について報告するものである。構想検討会では、これまでの取り組み状況をソフト面とハード面から把握し課題の抽出を行った。これらの課題解決のために、「サザエさん通り」のまちづくりの方向性を位置づけ、構想のためのテーマを策定し、テーマに則したソフト面とハード面の視点と方針を作成した。構想検討会終了後は、継続的に「サザエさん通り」を生かしたまちづくりを推進するための協議会が、地域住民、企業、行政等の共働によって発足し、まちづくり活動の企画・計画・実施の推進並びに、「サザエさん通り」の認知度を向上させるためのサインやバナーによるパブリックデザインの実施に結びつけている。
  • Ayneto Pou Marc, 小林 香絵, 土屋 雅人
    セッションID: A7-01
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
    会議録・要旨集 フリー
    ライブコンサートという概念を定義すると、「アーティストと観客が音楽を媒体として高揚感を共有し、一体となって楽しめる場」と言える。しかし、その高揚感が得られないケースが存在する。本研究は,音楽のライブコンサートにおいて,演奏者によって任意に指定された観客が,腕に装着したウェアラブルデバイスを用いて,ステージ上の映像効果編集にリアルタイムに参加することで,ライブコンサートの一体感と高揚感を高めることを目的とした,演奏者と観客の双方向コミュニケーション支援システムのデザイン研究である.加速度センサーと無線モジュールを内蔵したプロトタイプを用いて主観評価実験を行い,実装上の課題と本システムの有用性の一端を得ることができた.今後は、観客の感情を把握するために、ウェアラブルデバイスに心拍センサーの追加を検討している。また、演奏者がシステムを容易にコントロールできるようにするために、フットスイッチの追加を予定している。
  • 土井 俊央, Imai Takumi, Geary Matthew, Zheng Ni
    セッションID: A7-02
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
    会議録・要旨集 フリー
    昨今注目されているNatural User Interface (NUI)の代表であるジェスチャによるUI操作は,様々なベンダーからハードウェアやSDKが提供されるに伴って多種多様な提案がなされている.しかし,現状では標準的・一般的と呼べるようなジェスチャの操作作法が確立・普及しているとは言いがたい.一貫性のあるUIを提供することはユーザビリティのために重要であるが,各ベンダーが様々な独自のジェスチャを適用しているのが現状である.そのため本研究では,一貫性のあるジェスチャ操作提供をサポートするための共通のデザインポリシー構築を目指した.特に,デザインパターンとして現状のジェスチャの体系化を試みることで,様々なアプリケーションで容易に一貫性のあるジェスチャが適用できるようになることを目指す.
  • 安井 重哉
    セッションID: A7-03
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
    会議録・要旨集 フリー
    能動的触知覚とは「触る行為、すなわち随意的に自ら作り出す接触運動によって生じる感覚」である。本研究はこの知覚に着目し、そこから生じる操作フィードバックを研究対象とする。具体的には、ユーザの能動的触知覚を操作フィードバック活用したUIデバイス「稜線UI」の開発と、能動的触知覚による操作フィードバックを生じさせる造形デザインのコンセプトや手法開発などのデザイニングを実践することである。 稜線UIはレリーフ状の立体造形をしており、そこにある稜線を指先がまたぐことで、何らかの作用を起こすためのイベントが発生するような造りになっている。この時に、指先が稜線上の段差を乗り越えて生じる能動的触知を操作フィードバックとして利用する。 その立体造形は、操作フィードバックを生じさせるものであると同時に、それが意味するモノゴトや文脈が認知できるようなものにしたい。このような知覚と認知を両立することに着目したデザインは、これまで行われてこなかった。 本稿では、この新しいデザインフィールドに向けた新たな造形デザインコンセプトや手法開発について、「作用するカタチ」と「表現とピボット」の観点から論ずる。
  • 広川 美津雄, 井上 勝雄, 岩城 達也, 加島 智子
    セッションID: A7-04
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
    会議録・要旨集 フリー
    多機能情報端末の急激な普及に伴い、使いやすいインタフェースや直感的インタフェースが望まれている。筆者らは、直感的インタフェースとは,操作対象を意識的な意味解釈によらず主に形態によって瞬時に認知することができ,かつ対象を瞬時に直接的に操作することができるインタフェースであると定義した.
    筆者らは、直感的なインタフェースデザインを「知覚と行為の結合」の観点から解明するために、心理学の「体制化」と「親近性」を拡張した考え方を設計論に応用し、直感的なインタフェースデザインのガイドラインを提案する。
  • 井上 勝雄, 広川 美津雄, 岩城 達也, 加島 智子
    セッションID: A7-05
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
    会議録・要旨集 フリー
    今日、スマートフォンなどに代表される多機能な情報通信機器の普及により、誰でも直感的に使用することのできるインタフェースデザインが求められている。  そこで、報告者らは数年前から直感的なインタフェースデザインの設計論について研究を行ってきている。アンケート調査や心理実験、心理学に関する文献調査の結果から、直感的なインタフェースデザインは「知覚と行為の円滑な結合」であることが明らかになった[1]。そのためには心理学の「体制化」と「親近性」を拡張した考え方を設計論に応用することができると考え、その考え方をもとに、直感的なインタフェースデザインの10原則を提案した。
  • 宮崎 雄輝, 土屋 雅人
    セッションID: A7-06
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
    会議録・要旨集 フリー
     この研究は地域博物館を想定した実世界指向型インタフェースのデザイン研究である.本研究は影の持つ特性に着目し,実世界指向型インタフェースと組み合わせた,新しい情報機器を発案した.プロジェクタで地域マップと疑似の影を投影し,それを実際の円筒オブジェクトで操作することで,わかりやすく目を引く表現を追求した.影は不明瞭ながら,その存在を知覚させ本体の持つ情報のメタファーとして捉えることができる.このことから,実際に操作する円筒のオブジェクトを本体とし,スタンプやスライドなどの実世界的な操作と組み合わせ,影にインタラクション要素を持たせる.そして,影の持つ状況によって変化する視覚的な効果を活用したインタラクティブなインタフェースを実現する.
     本研究の目的は地域博物館にある地域マップをKinectやRGBカメラ,プロジェクタを利用し,疑似の影を用いた実世界指向型インタフェースとすることで,影の持つ特性を活かしたインタフェースや円筒状のオブジェクトを用いた実世界的なインタラクティブ操作の有用性を検証する.また,その結果からこのシステムを利用したインタフェースの完成度を向上させ,開発を進める.
  • 峯元 長, 瀬戸 宏一, 川口 裕太
    セッションID: A8-01
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
    会議録・要旨集 フリー
    近年、人の移動行動についての分析や活用による、新たなサービス提供への期待が高まっている。マーケティングへの利用、モノと人の流れについての社会的利用やリアルタイムの情報反映など、支える技術も現実的となってきた。
    しかし、過去から今も変わらず混雑などが起きやすい駅では、空間改善において人流動線把握が重要とされている。公共交通シフトやコンパクトシティ化による高齢者の駅利用、訪日旅行客の増加などにより、駅構内に日々利用者とは異なる迷いや戸惑いが起きやすい人々の流入が多くなると予想出来る。
    本研究の目的は人流動線に加え、移動思考を把握し、移動者に向けた新たなサービス提供の可能性を検討、評価したものである。適用方法としては、案内板の改善、デジタルサイネージなどでのリアルタイムの情報提供などが一般的であるが、駅構内での旅客ニーズに合わせたサービスや空間の提供の提案も可能である。デジタルサイネージの設置による情報提供支援を行うサービス実証を前提として併せてシミュレーション、実証評価を実施する事により、机上ではなく、現実の人の行動変容の状況を捉える為の取り組みを優先した試みである。
  • 秋山 福生, 石垣 純一, 小松 岳, チョウ ショウセイ, 土肥 真梨子, 峯元 長, 瀬戸 宏一, 小野 健太, 渡邉 誠
    セッションID: A8-02
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
    会議録・要旨集 フリー
    位置情報やビッグデータ技術の発展などを背景に「人流」と呼ばれる、人の移動行動を追ったデータを扱う技術に注目が集まっている。本研究の目的は、一般個人単位の、普段の人流データを有効活用するために、移動行動のモデル化を行う。ここでいうモデルとは、人はどんな時にどんな行動を取るのかという、移動者の状態と行動の対応関係を指す。このモデルによって、移動者の行動から、状態を推測することを可能とする。モデル化にあたって駅周辺移動者の行動観察を基に、人流データを収集した。収集したデータ基に移動行動パターンのグルーピングを行った結果、様々な移動者に共通して行われる行動パターンを発見し、その区分単位を移動モードと名付けた。移動モードは「直行」、「停止」、「経路探索」、「目的探索」、の4種類が発見された。また、移動モード以外の移動行動を変化させる要因として、どれだけ急いでるかを表す切迫度も発見された。人は常にこの移動モード、切迫度を切替えながら移動しているとしてモデル化したものが、移動モードの遷移モデルである。このモデル通して動線を見ることで、人流データから個人の行動に関するより価値ある情報を取り出せる。
  • チョウ ショウセイ, 秋山 福生, 石垣 純一, 小松 岳, 土肥 真梨子, 峯元 長, 瀬戸 宏一, 小野 健太, 渡邉 誠
    セッションID: A8-03
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
    会議録・要旨集 フリー
    高精度で大量の位置情報データを集める技術、またそれを扱うビッグデータ技術の発達によって、人の移動流れデータである「人流」に注目が集まっている。しかし、既存の人流のビジュアライゼーションは群衆の人流について取り扱っており、個人の行動を読み取るための情報について乏しい。そこで、本研究では移動者個人に注目し、ミクロな個人の行動を可視化する、新たな人流ビジュアライズ手法の確立を目的とする。
    ビジュアライズにあたって、追跡調査の分析より発見した、移動モードという新しい概念を導入する。移動モードとは、移動者の状態の分類方法であり、これを通して人流を見る事で、個人の行動から有益な情報を得る事が出来る。マクロな人の流れに、移動モードというミクロな情報を付加したときに、どのようにすればわかりやすくビジュアライズできるかを明らかにする。
  • 中野 聡, 金沢 華月, 古屋 繁
    セッションID: A8-04
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
    会議録・要旨集 フリー
    新しいものづくりを可能にする3Dプリンタは広く普及しつつある。クリエイト・イット・ユアセルフの概念は、カスタマイズの概念は3Dプリンタとカスタマイズビジネスの間で通じ合う。本研究ではハイヒールのインソールを取り扱う。目的は、3Dプリンタを用いてハイヒールのカスタムインソールを作成する際に計測するポイントを整理すること、そしてカスタマイズのデザイン見本になるインソールのプロトタイプを作ることである。そのため、ハイヒールを履いた時の足の形状を把握するため実験で石膏の足型を作成した。また、プロトタイプの検討をするために、ハイヒールを履いて罹る症状を調べ原因、要因、検討モデルをマトリクスにまとめた。以上の内容から、計測ポイントを整理し、プロトタイプを作成した。
  • 佐藤 佳代, 井上 友子, 青木 幹大, 荒巻 大樹, 佐藤 慈, 星野 浩司, 南 聡
    セッションID: A9-01
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
    会議録・要旨集 フリー
    美術、特にファインアートを学ぶ学生にとって、企業活動に近い実践的なデザイン教育を受ける場は少ない。今日ではアート領域学生の卒業後の進学や就職、社会進出をバックアップするためにも、社会と対話し、ターゲットユーザーに向けて造形し、伝えることを実践的に学ぶ場が求められている。九州産業大学芸術学部では2008年より、大学の立地を活かした地域産業と連携し、プロジェクト型教育プログラムを継続している。本プログラムへアート領域学生が参画することによって、彼らの持つ専門領域の創造力・表現力をデザイン活動に活かすことができた。同時にデザインの現場において協働作業に積極的に参与することで課題対応能力・問題解決能力など、通常の授業では学ぶことの難しい汎用的能力を習得することができた。本研究では2014年の活動を通して、アート領域学生に対するデザイン教育としてのプロジェクト型教育プログラムの有効性を検証し、考察する。
  • 坂本 憲信, 石井 宏一
    セッションID: A9-02
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
    会議録・要旨集 フリー
    デザインの実務において、頭の中に思い描くイメージを可視化する能力を有することは極めて重要である。従って、美術大学でデザインを学ぶ学生がその能力の修得するためのデザイン教育は不可欠といえる。しかし、入学して初めてデザインを学ぶ一部の学生にとっては、その能力の修得が難しい場合がある。そこで、デザイン系初期教育においてイメージを可視化するトレーニングの導入について検討を試みた。それによって、学生たちが自分のイメージを可視化する上で良い効果が表れたことを確認できた。
  • 村田 恒
    セッションID: A9-03
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
    会議録・要旨集 フリー
    本稿では、プロジェクト学習(PBL)における成果を向上させるため、デービッド・コルブの経験学習サイクルが示す「経験→省察→概念化→実践」の後半部について「リフレクションマップ」を活用することで、効果的に「省察」を行い「概念化」へ結びつけ、またその概念を活用して再提案を行うことで「実践」のフェイズを完了させる手法を実例を交えて紹介する。
  • 渡邉 哲意
    セッションID: A9-04
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
    会議録・要旨集 フリー
    産学協同プロジェクトとして芸能プロダクションとの協定を結び、アーティストプロモーションに関わるデザインプロジェクトを開始した。このプロジェクトでは、シンガーソングライタープロモーションにおける様々なメディアでのデザイン展開について、学生が企画立案から制作実施までを行い、実践的にメディアデザイン制作について学ぶプロジェクトである。
  • 板垣 順平, 大坪 牧人
    セッションID: A9-05
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/11
    会議録・要旨集 フリー
    平成25年度に名古屋市立大学芸術工学部2年生向けに開講した「デザイン人類学」も2年度目を迎えた.平成26年度の「デザイン人類学」は1年度目の反省を踏まえ,講義・演習の内容を見直して実施した.今回は,フィールドワーク(以下,FWと略す)~観察行為に一層の重点を置き,教室内での演習などを経た上で,複数回にわたってFWに赴いた.本稿では,昨年度報告した内容1)2)からの変更点を中心に,2年度目の実践内容を報告する.
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