抄録
今日、ガラス張りの壁を用いて、空間に開放的な雰囲気を与える建築が多く生まれている。そういった開けた空間で、同じ趣味の人たちが集まってコミュニティーをつくり、活動していることがよくある。しかし、外から見える構造になってはいるものの、それだけでは実際にそのコミュニティーに参加したいと思うところまでは至りにくい。そこで、ガラス張りの壁を用いて、中のコミュニティーへの関心を与え、実際に室内外のつながりを促すような作品を制作した。制作にあたって、透明なスクリーンに、周りの人の動きに合わせて変化する映像を投影することで、近くの通行者に注目し足を止めてもらうような方法をとった。ガラス面が透明であることから、映像とガラスの向こうの人を重ねて見ることが可能である。制作した映像は、実際に正面がガラス張りのカフェにて投影を行い、通行者が室内の人と会話をする様子などが見られたことより、ガラス面への映像投影で室内外の人がつながるきっかけを生み出せることが明らかになった。今後作品の作り方次第で、さらに自然につながりを促すようなものができると考えられる。