日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第63回研究発表大会
セッションID: PA-16
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幼児教育における工作道具のデザイン
木内 良祐
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抄録

幼稚園や小学校での「造形遊び」は、子どもたちの創造性が育まれ、一人一人の人格形成がなされる重要な行為である。この造形体験において密接に関わってくるものとして工作道具が挙げられる。その中でも刃先が存在し、危険性のある切断道具に着目し、調査を行った。具体的には、『小学校図画工作指導指針』における工作道具の振り分けの調査、幼児工作で使用される工作道具の調査である。これらの調査から、カッターナイフは指導すべき工作道具であるにも関わらず、指導が不十分であるという現状が確認できた。 そこで、本研究の目的は幼児向けのカッターナイフを提案することである。幼児の使用を考慮した上での現状のカッターナイフの問題点を調査し、形状を決定する。最終モデルを決定する上で、安全性、正しい使用法を促す形状を目指した。形状はマウス型にすることで安定して切断、正しい持ち方を促すことができた。また、刃先は切断時のみ出てくる構造にし、定規を添えての使用も可能になる形状にした。この提案により、幼児がより早い段階でカッターナイフを使用し、正しい使用方法が身につけることが期待出来る。また、指導者も安心して造形指導することができる。

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