抄録
本研究の目的は、日本初の国産スクータが生産された1946(昭和21)年から、中止された1968(昭和43)年までの期間を対象と、国産スクータの変遷の詳細を明らかにすることである。
日本で初めてスクータが生産されたのは1946(昭和21)年だ。1946(昭和21)年からスクータの生産台数は増加した。1959(昭和34)年にピークを迎えた後に減少して、1969(昭和44)年に生産台数が0になった。その後、1977(昭和52)年まで国産スクータは生産されなかった。
スクータは実用車として交通手段が不足していた戦後の日本に導入された。1950年から実用車向けの126cc以上の大排気量車だけでなくレジャー用途の125cc以下の小排気量車が増加した。1960年に生産台数がピークを迎えてから減少の一途を辿った。より安価で簡便なモペット、高速走行可能な軽二輪と自動二輪のオートバイ、待望のマイカーとしての軽四輪によってスクータが担ってきた役割が奪われたとからだと推測する。